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アニメ・マンガのIPを活用したクロスメディア戦略 ~3マッチパズルゲームによる相乗効果~

IPのブランド価値を最大化し、様々なビジネスチャンスを生み出す
クロスメディア戦略とは、テレビ、雑誌、Webサイトなどの異なるメディアを連携させて、ユーザーに商品やサービスを効果的に伝えるマーケティング戦略です。それぞれのメディアの特性を活かしつつ、一貫したメッセージを発信することで、宣伝・販促活動の効果を最大化します。
アニメやマンガのIP(Intellectual Property = 知的財産)を活用したクロスメディア戦略では、そのIPの持つキャラクターや世界観を多様なメディアへ展開し、ブランド価値の最大化を狙います。特に日本のアニメ・マンガ業界では、ファン層を拡大し、持続的売り上げ確保のための重要な戦略とされており、近年、多くのIPがクロスメディア展開を行っています。

1. アニメ・マンガから他メディアへの展開
アニメ・マンガのIPを他のメディアに展開することで、IP全体の価値や認知度を高める効果があります。
例えばゲームです。キャラクターやストーリーを活用し、モバイルゲーム(スマホ向け)やコンシューマーゲーム(家庭用ゲーム機向け)などを公開することで、「もっとこのキャラクターと触れ合いたい!」と考えているファンに対して場を提供し、より熱心なファン層の獲得が狙えます。
また、実写映画化やドラマ化の例もあり、国内だけでなく海外でも大きな反響を呼んでいます。昨今海外にて日本のポップカルチャーが理解され、存在感を増してきていることもあり、国内IPが原作のハリウッド映画が制作されるケースもあります。
さらに、アニメやマンガのバックストーリーを掘り下げる小説やライトノベルの出版もファンの満足度を高める例として知られています。

2. アパレル等の異業種コラボレーション
異業種とのコラボレーションも、IPの価値を高めるため有効な手法です。様々な企業とのコラボレーションにより話題性を創出でき、新たな顧客層にもアプローチできます。
例として、アパレルブランドと提携し「キャラクター×ブランドのコラボTシャツ」を展開する例や、コスメブランドと提携し「キャラクターをイメージした香水」を展開する例などがあります。

3. ソーシャルメディアでの展開
ソーシャルメディアは、IPの魅力を広く発信し、新たなファン層を獲得するための強力なツールです。
X(旧Twitter)やInstagramなどのソーシャルメディアを用い、作品における最新情報の発信などを起点としたファンとの直接的なコミュニケーションによる様々の効果を狙えます。また、ファンアート(二次創作)の促進や、ファン同士の交流促進によるコミュニティ強化の手段としても有効です。
また、YouTubeやTikTokなどの動画プラットフォームでは、アニメのトレーラー映像の公開やメイキング動画の配信などを行うことで世界中のユーザーにIPの魅力を届け、認知度を高める効果が期待できます。

4. イベント・テーマパークでのリアル体験型プロモーション
イベントやテーマパークでのリアル体験型プロモーションは、ファンが直接的にIPの世界観に触れられる特別な機会を提供し、IPの魅力を深く伝える効果があります。
例として、IPに関連するアート展の開催や、IP内に登場するショップを実店舗で再現したポップアップショップの開設などが挙げられます。これらは、期間限定の特別感の演出や世界観を直接的に体験できる機会の提供によるファン度の深化、限定グッズの販売による収益拡大が期待できます。
また、大掛かりな例としてはより世界観に没入できるテーマパークの建設やアトラクションの導入といったものも見受けられます。

5. 国際展開と現地化戦略
日本のアニメやマンガは、作品のビジュアルやストーリーテリング、キャラクターの設定が世界的に高い評価を受けています。日本国内のみならず、国際展開をすることで更なるブランド価値の向上が期待できます。
国際展開の成功は、各国の文化やマーケット特性に合わせた現地化戦略が重要です。現地の配信プラットフォームや出版業者と提携し、キャラクター名やアイテム名を現地語で親しまれやすい形に変更するなどの、言語や文化に合わせたローカライズを行うことで、グローバルなファンベースを構築することができます。

クロスメディア戦略を成功させるためのポイント
アニメ・マンガのIPを活用したクロスメディア戦略の成功には、一貫した世界観の維持やターゲットの明確化、メディア特性を活かした表現などがポイントとなります。
1. ファンが没入できる一貫した世界観の維持
各メディアでの展開において、キャラクターや世界観がブレないことが重要です。言葉選びやデザインなど、ファンが他のメディアに移行した際にも「このキャラクターが好き」「この物語が面白い」と感じられるよう、一貫性を持たせつつ、異なるメディアでの新たな体験を提供する必要があります。
2. ターゲットを意識したメディア選定
ターゲットとなるユーザー層に応じて最適なメディアを選定し、それぞれのメディアの特性を活かすことが重要です。若年層にはゲームやYouTubeコンテンツ、SNSでの発信を行い、幅広い世代に向けては映画やコラボイベント、テーマパーク建設など、IPにアクセスするハードルを下げ、興味を持ちやすくします。
3. リアルイベントでの体験価値の提供
アニメ・マンガのキャラクターや世界観をテーマにしたコンサートや展示会、テーマパーク、ポップアップショップなど、ファンがIPの世界に浸れる体験型イベントを実施することで、リアルな「体験価値」を創出し、ファンの愛着を深めます。
4. タイムリーなプロモーション展開
各メディアのリリース時期を連携させることで話題性を最大化し、IPへの注目を継続的に引きつけることができます。例えば、アニメ放送中に関連グッズやコラボイベントを同時展開することで、ファンの関心を高めるとともに収益化を図ることができ、短期的な注目と長期的なブランド価値の向上を両立できます。
一貫したブランド体験の提供や、各メディアの特性を活かした展開により、IPはアニメ・マンガの世界を超えて生活の中に溶け込み、長期的なファンベースを形成します。
テコテックが手掛けたクロスメディア事例
テコテックでは、コンシューマーゲーム開発で培った設計力と、新しい技術をいち早く取り入れるソフトハウスの開発力を活かし、時代のニーズに合ったデジタルコンテンツ・プラットフォームを開発、提供しています。2007年の創業時よりソーシャルゲームの企画・開発・運用までを一気通貫で行っており、中には100万ダウンロード以上のヒット作も複数手がけています。
当社が得意とする領域であるゲーム開発とブロックチェーン技術の知見を活かした開発実績として、職業をテーマにしたブロックチェーン連動型トレーディングカードゲームの開発や、Web3.0領域にてNFTホルダー向けにオリジナルIPを活用したパズルゲーム開発への技術提供など、幅広くゲーム開発を行っています。
直近では、大人気TVアニメやコミックを題材とした、スマートフォン向けパズルゲームへ〈3マッチパズルソリューション〉を導入し、技術提供を行った実績があります。

クロスメディア戦略におけるIP×3マッチパズルゲームの有効性
アニメ・マンガのIPと3マッチパズルゲームを組み合わせたクロスメディア戦略は、幅広い層にリーチすることができ、IPの価値を最大化する上で非常に有効です。
3マッチパズルゲームは、直感的な操作性と少ない空き時間にプレイできる手軽さで、多くのカジュアルゲーマーに親しまれています。このジャンルにIPを組み込むことで、IPファンがゲームに触れるきっかけを作ると同時に、カジュアルゲーマーにIPを訴求できます。さらに、キャラクターを多数登場させることでIPの世界観を深めるのに適しており、キャラクターごとに異なるスキルの設定や、特定の組み合わせでボーナス効果を発揮させるなど、IPの特徴を活かした設計が可能です。これにより、プレイヤーはお気に入りのキャラクターでプレイする楽しさが得られ、コレクション意欲も高まります。

テコテックでは基本的な3マッチパズルをベースとした〈3マッチパズルソリューション〉を提供しており、パズル玉の見た目や配置、コンボや数十種に及ぶスキルなど多彩なカスタマイズにより他の3マッチパズルゲームとの差別化を図り、お客様のニーズに合ったロジックを提供できます。また、スマホアプリやWebなど各種プラットフォームにも柔軟に対応可能で、ゲームをメインに位置付けた本格的な開発はもちろんのこと、ちょっとした息抜きに最適なミニゲームとして低コスト・短納期での開発も可能です。
IPと3マッチパズルの相性の良さを最大限に活かすノウハウを基に、ユーザーを惹きつける魅力的な3マッチパズルゲームを提案することができます。
まとめ
IPを活用したクロスメディア戦略は、アニメ・マンガ業界においてファンとの接点を増やし、IPそのものの価値を高めるために欠かせない取り組みです。一貫したブランド体験の提供や、各メディアの特性を活かした展開を通じ、IPはアニメやマンガの枠を超え日常生活に浸透し、長期的なファンベースを築きます。特に、3マッチパズルゲームとクロスメディア戦略の組み合わせには、幅広い世代への認知拡大や収益化において大きな可能性が期待されています。
本記事の内容を参考に、様々な可能性を探ってみてはいかがでしょうか。
筆者:TECOTEC++blog編集部